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日本の商標が中国でパクられて商標登録されているよなあ。

理由と対策を知りたい。

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こうした疑問に答えます。

「無印良品」の登録商標の訴訟問題を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

訴訟では、なんと偽物が本家に勝訴したという事件です。

なぜ日本で商標登録されているのにも関わらず、中国で商標登録をすることができるのでしょうか?

日本の商標制度と中国の商標制度は大きく異なっており、中国の商標制度を理解せずに、日本で商標登録をすませたからといって安心していると大きな被害にあうこともありえます。

そこで、本内容では、中国商標のパクリ問題はなぜ起こるのかの理由と解決策について初心者にもわかりやすいように解説していきます。

本内容を読めば、中国で失敗しないブランド作りを実現することができるでしょう。

本内容の構成

1.中国商標のパクリ問題が起こる理由

2.中国商標のパクリ問題の対策

3.中国商標のパクリ問題のまとめ

1.中国商標のパクリ問題が起こる理由

おもな理由は以下のとおりです。

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 ①中国では、日本国内で著名な商標(登録商標)と同一・類似の商標でも登録できるため

 ②中国では、商標出願の庁費用が安いため

 ③中国市場では、日本ブランドの人気が高いため

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特に重要なのが①でして、日本の商標制度と大きく異なる点に注意してください。

この点を誤って、日本だけ商標を登録していれば安全と思い、中国でビジネスを始めようとしたときにすでにあなたの商標と同一・類似の商標が中国で登録されて、使用できないというケースが出てしまいます。

①~③についてそれぞれ解説していきます。

 ①中国では、日本国内で著名な商標(登録商標)と同一・類似の商標でも登録できるため

 中国では、日本国内で著名な商標(登録商標)と同一・類似の商標でも登録できます。

商標がすでに日本で登録されているかどうか関わらず、です。

 日本で商標登録をしても、商標権の権利範囲は、日本国内のみにおよび、外国にはおよばないことに注意してください。

一方、日本の商標制度には、日本国内外で著名な商標と同一・類似の商標であって、不正目的で使用する商標は登録することができないという項目があります。(商標法4条1項19号)

しかし、中国の商標制度には、商標法4条1項19号に相当する項目がありません。

代わりに中国内で著名な商標は登録することができないという項目がありますが(商標法13条1項・2項)、この項目では登録できない商標は、中国国内で著名なものに限られます。

つまり、日本国内で著名でも中国国内の著名でないものについてはこの項目が適用されず、中国では商標登録できてしまいます。

このように、中国の商標制度では日本の著名な商標を適切に保護した制度となっていないものであることに注意してください。

 ②中国では、商標出願の庁費用が安いため

第2の理由としては、中国では商標出願の庁費用が安く、大量出願しやすいというのが挙げられます。

日本と比較すると以下のとおりです。

日本 中国
出願手数料 12,000円(1区分) 約4,665円(1区分)
区分増加額 8,600円(1区分あたり) 約4,665円(1区分あたり)
登録納付料 28,200円(1区分) ¥0
更新料 28,200円(1区分) ¥7,840円(1区分あたり)

日本の場合、商標登録1区分あたり40,000円ほどかかりますが、中国の場合、ほぼ10分の1の4,665円ですみます。

 更新料も日本の1/4ほどですみます。

さらに、2019年7月1日からの改正で、電子申請手続きの場合、全手続きに10%の割引が適用されることになっています。

このように中国商標出願から登録・更新までの費用は相当安く、大量商標出願しやすいことも、中国の商標パクリ問題を増長させている理由と考えられます。

その結果として、中国では商標出願件数は顕著に増加傾向にあります。

中国では商標出願の件数が爆増している

引用:「平成30年度 商標出願動向調査報告書 – 特許庁」

2011年度から2017年度までの中国の商標出願の件数は以下のとおりでして、急速に出願件数が上がっていることがわかります。

そして2019年度の中国への商標登録出願の件数は約783万件と言われています。

これに対し、日本の商標登録出願の件数は約16万件ほど。(参考:特許庁ステータスレポート2019掲載図表ダウンロード

圧倒的に差があることがわかると思います。

ではなぜ中国ではこれほど出願件数が多いのか。

この要因は超費用が安くなったことに加えて、中国市場の消費構造が高度化し、商品・サービスの種類が増え、これに伴いブランドが急増したことも考えられます。

 2017年以降に顕著に新しいブランドが増加しています。

ブランドは中国企業に限らず海外企業も含まれます。(参考:中国:2017年の商標登録出願数が574万8,000件に

 今後も中国市場に新しいブランドが増えていくことが予想されるため、出願件数は増加傾向にあると予測されます。

さらに、中国では、法環境が改善され、商標権侵害の代価が高くなっていることも理由に考えられます。

 中国では知的財産の訴訟の件数も多く、訴訟の費用もかなり高額になりますので、国内外問わず知的財産保護の意識は高くなっています。

特に商標の場合、商標のパクリ問題などが発生しやすく、商標権をとらないと商標の使用を阻止できるどころか訴訟費用も負担をせざるをえない場合も出てきます。

日本でもこのような訴訟リスクを回避するために中国で商標登録出願する企業が増えています。

 ③中国市場では、日本ブランドの人気が高いため

さらに中国市場では、依然として日本ブランドの人気が高いということも理由にあげられます。

中国のビジネス業者の中には、品質・信頼性の高い日本企業のブランドに目をつけ商標を登録するところが増えています。

そして、日本で著名であっても中国内で著名でないものは商標登録を受けることができることと、商標出願の庁費用の安さもあて、日本のブランドで商標登録出願をするところが増えています。

2.中国商標のパクリ問題の対策

では、もし自分の商標が中国でパクられて登録されないためにどのような対策をすべきでしょうか。

対策として考えられるのは以下の3つです。

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 ①中国商標登録出願をすませておく

 ②異議申し立てをする

 ③無効宣告請求をする

④譲渡してもらう

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順番に解説していきます。

①中国商標登録出願をすませておく

1番よい方法はパクられる前に中国商標登録出願をすませておくことです。

中国の商標制度も日本同様商標登録は早い者勝ちです。

中国商標登録出願は費用も安めですし、中小企業の方であれば特許庁から半額補助の申請を受けることも可能です。

②異議申し立てをする

次に、異議申し立てをすることが考えられます。

異議申し立てができる期間は日本とは大きく異なるので注意してください。

中国では、実体審査のあとに拒絶理由を有しないと判断された場合、出願公告されます。

出願公告の日から3か月の間に異議申し立てを請求することができます。

証拠が不十分でも異議申し立てから3か月以内に証拠を補充することも可能です。

商標登録を取り消すための拒絶理由ですが、以下の理由で請求することが考えられます。

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 ①馳名商標(中国国内で著名な商標)を登録出願していること(第13条)

 ②冒認出願(出願する権利のない者による出願)であること(第15条)

 ③他人の影響力のある商標を不正な手段で登録していること(第31条)

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中国国内で著名な商標であることを証明することは難しく、現実的に考えられるのが③です。

取り消し理由については中国弁理士を含めてしっかりと相談してから請求することをおすすめします。

③無効宣告請求をする・譲渡をしてもらう

最後に仮に商標登録されても、日本の無効審判請求同様、無効宣告請求をすることができます。

取り消し理由は異議申し立て理由と同様です。

ただし、無効宣告請求をすると費用が大きくなることに注意してください。

無効宣告請求の代わりに商標権を譲渡してもらうことも選択肢の1つです。

いずれにおいても、中国の経験豊富な弁理士と相談する必要があります。

3.中国商標のパクリ問題のまとめ

以上をまとめます。

中国商標のパクリ問題が増えている理由

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 ①中国では、日本国内で著名な商標(登録商標)と同一・類似の商標でも登録できるため

 ②中国では、商標出願の庁費用が安いため

 ③中国市場では、日本ブランドの人気が高いため

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中国商標のパクリ問題の対策

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 ①中国商標登録出願をすませておく

 ②異議申し立てをする

 ③無効宣告請求をする

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一番良い方法は中国商標登録出願をすませておくことです。

あらかじめ中国で商標登録されていないか確認しておくことをおすすめします。

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