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特許出願件数は年々減少気味と言われているけれどゲーム会社の特許出願はどうなんだろう。

ここ10年間で伸びているのかなあ。この10年間でゲーム特許の訴訟はよく聞くけどなあ…。

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こうした疑問に答えます。

ゲーム業界では、国内だけでここ10年間特許侵害訴訟が相次いでいます。

代表的なものは以下のとおりです。

ではここ10年間でゲーム業界の特許出願の件数の推移はどうなったのか。

本記事では特許検索システムを用いて推移の検証と考察をしていきたいと思います。

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今回の記事が参考になる人

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1.ビデオゲーム分野の特許出願の件数の推移

まず、ビデオゲーム分野の国内の特許出願の件数の推移を以下の方法にて調べました。

結果は以下のとおりとなりました。

引用:特許検索システム「Innojoy」の年度出願件数分析

2012年から2018年にかけて増加傾向にありますが、そこから横ばいとなっています。

このことから近年は10年ほど前と比べるとビデオゲーム分野の特許出願の件数は伸びつつあるといえます。

 

なお特許出願は出願日から1年6月後に公開されることから2020年以降のデータはまだ非公開の出願件数もあり、これらのデータは無視してOKです。以下同様。

 

ここで、「A63F13」のサブクラスの中でどのクラスが出願件数が多いのかについて補足しておきます。

引用:特許検索システム「Innojoy」の主分類サブグループ年度出願動向分析

近年(2019年)では「特定のゲーム要素を有効にするかまたはアップデートするもの」に関する特許出願の件数が急激に伸びていることがわかると思います。

2.ゲーム会社別の特許出願の件数の推移

では続いてゲーム会社別の特許出願の件数の推移はどうなのか。

以下では主要ゲーム会社8社を代表例として比較検証していきます。

※なお、この記事では各ゲーム会社の特許出願の件数の推移を客観的なデータに基づいて検証しているものであり、推移の如何などにより、各ゲーム会社を肯定しているわけでも否定しているわけでもないことをご了承ください。

①任天堂

  • 10年程前と比べると減少
  • 2014~2019年度は横ばい

カプコン

  • 10年程前と比べ大幅増加
  • 近年(2019年度)も増加傾向

スクエニ

  • 10年程前と比べて略変化なし
  • 全体的に横ばいの傾向

コロプラ

  • 10年程前と比べて大幅に増加
  • 2019年度は大きく減少

セガ

  • 10年程前と比べると増加
  • 2017年度をピークに減少傾向

④バンダイナムコ

  • 10年程前と比べ大幅増加
  • 2019年度は減少気味

⑥コーエーテクモ

  • 10年程前と比べて大幅増加
  • 近年(2019年度)は増加

⑧ミクシィ

  • 10年程前と比べて大幅に増加
  • 2019年度は大幅に増加

※いずれも表データは特許検索システム「Innojoy」の年度出願件数分析から引用。

このように主要ゲーム会社8社の特許出願件数を見てみると、特許出願件数の推移は様々ですが、10年前と比べて大幅に増加した会社は8社中6社あります。

この結果からもビデオゲーム分野における近年の特許出願件数は増加している傾向にあるといえます。

3.ゲーム会社別の特許出願の件数の推移の考察

以上のように、ビデオゲーム分野における近年の特許出願の件数は増加傾向にあるといえます。

一方で、特許出願件数は全体的に減少傾向にあります。

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ではなぜビデオゲーム分野ではここ10年ほどで特許出願件数が伸びているのか。

この背景にあるものとして、同業者間で特許の訴訟問題を回避するために、特許クロスライセンスを締結して他社の技術を利用することが増えていることが一因ではないかと思われます。

例えば、カプコンは2017年にバンダイナムコ、コロプラと特許クロスライセンス契約を締結しています。

>>カプコンとバンダイナムコ,オンラインマッチングの特許クロスライセンス契約を締結。「ストリートファイター」シリーズなどに活用

>>コロプラ、カプコンと特許クロスライセンス契約を締結…“マルチプレイ”に関する分野で両社が保有する特許を積極的に相互活用へ

ここで特許クロスライセンス契約を締結して他社の技術を利用するためには、特許出願件数を増やしていく必要があります。

そうすると、これまで特許出願をあまりしてこなかったゲーム会社が、ここ10年間で特許出願件数を伸ばしていったのではないかと思われます。

この流れは今後も続くと思われますし、弁理士の側にしてみると、ゲーム会社を新規顧客とするチャンスはまだまだあると思われます。

4.分野別の特許出願の件数の推移のまとめ

以上、特許出願のデータを用いて分野別の特許出願の件数の推移を検証・考察しました。

今後も特許出願のデータを様々な角度から切り開いて知財情報を発信していきますのでよろしくお願いします。

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